「アラジン」は『アラジンと魔法のランプ』のストーリーを基にしたディズニー映画です。誰もが知ってる童話の話なのでストーリーは理解しやすいですが、セリフにはチェックしておくべき、表現がたくさん登場します。
ちなみに「Aladdin」は英語読みすると、「アラディン」になりますね。その辺の違いも分かっておくと、英語圏の人とこの映画の話をしたときに通じやすくなるのでぜひ頭にいれておきましょう。
「アラジン」の名場面
砂漠の王国アグラバーの下町で貧しい暮らしをしていたアラジンは、ある日、宮殿を抜け出した美しいお姫様ジャスミンと偶然出会います。彼女がトラブルに見舞われたところをアラジンが助けたことで、二人の距離は急接近。そのシーンがこちらです。
ジャスミン: l want to thank you for stopping that man.
あの男を止めてくれたことにお礼を言いたいわ。
thank you for+ingで「~してくれたことに感謝する」といった意味になります。
アラジン: Forget it. So this is your first time in the marketplace, huh?
いいよ、そんなの。ところで市場は初めてでしょ?
huh? はアメリカ人がよく使う疑問形の言葉で、「~だよね?」、「~なの?」といった意味になります。これを文の最後に使うだけで会話では疑問文になりえます。
ジャスミン: ls it that obvious?
あら、わかる?
obviousは「明白な」、「明らかな」といった名詞です。
アラジン:Well, you do kind of stand out. l mean, you don’t seem to know how dangerous Agrabah can be.
だって、君はなんか目立つからね。っていうか君はアグラバーがどれだけ危険わかってないみたいだけど。
you do kind of stand outで「do」を動詞の前に入れることで、「stand out」が強調される効果があります。それに対し、「kind of」はこの場合、「いくぶんか」、「ちょっとばかり」といった意味になります。
(アラジンを真似て棒を使って建物を飛び越え)ジャスミン:l’m a fast learner.
私は覚えが早いの。
アラジン:Come on. This way. Watch your head there. Be careful.
こっちだよ。そこで頭ぶつけないようにね。気を付けて。
ジャスミン: ls this where you live?
あなたはここに住んでるの?
アラジン:Yep. Just me and Abu. Come and go as we please.
そうさ。僕と(猿の)アブーだけでね。気が思うままに出入りするんだ。
ジャスミン:That sounds fabulous.
そんなの最高ね。
to sound +形容詞で「(響きが)~そうだ」、「~のように聞こえる」といった表現になります。
アラジン:Well, it’s not much.But it’s got a great view. The palace looks pretty amazing, huh?
そうでもないよ。でも景色は最高だけどね。宮殿がきれいでしょ?
ジャスミン:lt’s wonderful.
すごいわね。
アラジン:Wonder what it’d be like to live there. And have servants and valets.
あそこで暮らすっていったいどんななんだろう。召使いや使用人がいる生活って。
to wonderはこの場合、「はたして~なんだろうか」といった自分の好奇心や疑問を表す動詞です。
ジャスミン:Oh, sure. People who tell you where to go and how to dress.
そうよ、それにどこに行くとか、なんの服を着るとかまで指図する人だっているわよ。
ここから(宮殿での生活を)一般化をしながらジャスミンが話すのがポイントです。この場合に使われている「you」は「あなた」という意味ではなく、誰かを特定しない非人称のような扱いになります。英語では一般化して例え話をするときには「you」を使うのが基本です。
アラジン:That’s better than here. Always scraping for food and ducking guards.
ここよりましだよ。いつも食べ物のことで争って、守衛たちから逃げ回るより。
ジャスミン:You’re not free to make your own choices.
(宮殿では)自由に自分で決断も下せないのよ。
to be free to +動詞で「自由に~する」という表現になります。
アラジン:Sometimes you feel so…
ときどき、感じるんだよ、、、
ジャスミン:You’re just…
とにかく、、
二人そろって:trapped.
閉じ込められてるって。
アラジン:So where are you from?
それで、君はどこの出身なの。
where are you from?は相手の出身地を聞くときの決まり文句です。
ジャスミン:What does it matter? l ran away and l am not going back.
そんなのいいでしょ。私は(故郷から)逃げてきて、もう戻る気はないの。
アラジン:Really? How come? Why, you…
本当かい? なんで? なんで君は、、、、
ジャスミン:My father’s forcing me to get married.
私の父が私を無理やり結婚させようとしてるの。
to force someone to +動詞で「~するのを強制させる」という表現になります。
アラジン:That’s awful.
それはひどいな。
(猿のアブーが話したのを聞いて)ジャスミン:What?
なんて?
アラジン:Abu says… that’s not fair.
アブーが、それは不公平だって。
ジャスミン: Oh, did he?
へえ、彼が言ったの?
アラジン:Yeah. Of course.
うん。もちろんだよ。
ジャスミン:And does Abu have anything else to say?
へえ、ほかにもアブーはなにか言いたいことあるの?
anything elseは「ほかになにか」という意味です。
アラジン:He wishes there was something he could do to help.
何か手伝えることがあったらいいのになあって。
to wishは「~だったらいいのに」、「~だと望む」といった願望を表します。wishの後に来る動詞を過去形にすることで非現実的な願いを表現します。
ジャスミン:Oh, boy. Tell him that’s very sweet.
まあ、素敵だこと、って彼に言ってね。
この時点でアラジンはジャスミンがお姫様であることを知りませんが、お互いの育ちの違いを感じつつも、惹かれあっているのが分かる会話でした。