「アベンジャーズ」は世界を滅亡の危機から救うために立ち上がったヒーローたちのSFアクションです。そんなSFヒーロー映画の名言をピックアップしました。
「アベンジャーズ」の名場面
ある日、インド・コルカタで身を潜めていたブルース・バナー博士(マーク・ラファロ)のもとに一人の少女が現れます。少女はお父さんが熱を出して大変なので様態を見てくれとブルース・バナー博士に懇願します。
少女に連れられて家に行くと、少女はスススッと家の奥に消えてしまいます。そこに女スパイのナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)が登場します。実は罠だったのです。以下は二人が出会ったときのシーンです。
ナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン):You know, for a man who’s supposed to be avoiding stress you picked a hell of a place to settle.
ストレスを避けている人にしては、あなたはとんでもない場所に居座ることを選んだのね。
supposed to be~は「~するつもりだ」、「~するはずだ」、「~する予定だ」などの表現です。ここでは「ストレスを避けるつもりの人がなんでこんなインドの汚い場所を選んだのか」という意味合いで話しています。
ブルース・バナー博士(マーク・ラファロ):Avoiding stress isn’t the secret.
ストレスを避けているわけじゃないよ。
ナターシャ・ロマノフ:Then what is it? Yoga?
だったらなに? ヨガでもやりたいの?
ブルース・バナー博士:You brought me to the edge of the city. Smart. I assume the whole place is surrounded.
(こんな)町の外れまで俺を連れ来るなんて賢いね。どうせこの場所は包囲されているんだろ。
to be surroundedで「包囲されている」という意味になります。映画の中で警察がよく言う言葉です。
ナターシャ・ロマノフ: Just you and me.
あなたと私だけよ
ブルース・バナー博士:And your actress buddy? Is she a spy, too? They start that young?
それに君の仲間の子役俳優だろ? 彼女もスパイなのかい。あんなに早いうちから(スパイ活動を)始めるのかい。
ナターシャ・ロマノフ: I did.
私はそうだったわ。
ブルース・バナー博士:Who are you?
君は誰なんだい。
ナターシャ・ロマノフ: Natasha Romanoff.
ナターシャ・ロマノフよ。
ブルース・バナー博士:Are you here to kill me, Ms Romanoff? Because that’s not going to work out for everyone.
ロマノフさん、あなたは俺を殺すためにここにいるかい。そうはいかないからな。
Are you here to+動詞の疑問文で「あなたはここに~するためにいるのですか」という意味になります。to work outはいろいろな意味を持つ句動詞ですが、この場合では「うまくいく」、「計画通りにいく」といった意味で使われています。
つまり「俺を殺すためにここに来たとしても、君たちみんなの思惑通りにはいかないからな」ということが言いたいのです。
ナターシャ・ロマノフ: No, of course not. I’m here on behalf of S.H.I.E.L.D.
いいえ、もちろん違うわ。(平和維持組織)S.H.I.E.L.D.を代表して来たの。
ブルース・バナー博士: S.H.I.E.L.D. How did they find me?
S.H.I.E.L.D.ねえ。どうやって彼らは俺を見つけたんだ。
ナターシャ・ロマノフ: We never lost you, Doctor. We’ve kept our distance. Even helped keep some other interested parties off your scent.
ドクター、私たちはあなたから一度たりとも目を離したことなんてないわ。 ただ、距離を取っていただけ。それに他のグループがあなたから近づかないようにもしてたわ。
We never lost youはこの場合、直訳すると「私たちはあなたとの(コンタクトを)一度も失ったことがない」という意味になります。つまり「ずっと監視していた」ということです。
other interested partiesは直訳すると「(あなたに)興味を持っている他の団体」となります。partiesは「パーティー」の意味ではなく、「グループ」、「一団」といった集合体を表しています。
ブルース・バナー博士:Why?
どうしてだい。
ナターシャ・ロマノフ: Nick Fury seems to trust you. But now we need you to come in.
(S.H.I.E.L.D.長官の)ニック・フューリー があなたのことを信用しているみたいなの。だけど、あなたには一緒に来てもらわないと。
ブルース・バナー博士: What if I say no?
もし嫌だと言ったら?
What if ~は「もし~だったらどうするの?」といったよく使われる質問文です。
ナターシャ・ロマノフ: I’ll persuade you.
説得するわ。
ブルース・バナー博士:And what if the other guy says no?
だったらもし、ほかの連中が嫌だと言ったら?
ナターシャ・ロマノフ: You’ve been more than a year without an incident. I don’t think you want to break that streak.
あなたには1年以上のなんの事件も起こってないわ。あなたはそのペースを崩したくないと思うけど。
streakはこの場合、連続で起こった事柄を指しており、「1年以上のなんの事件も起こっていないという平和な状態を壊したくないでしょ」という意味で 使っています。
ブルース・バナー博士:Well, I don’t every time get what I want.
っていっても、いつも俺の望み通りにいくわけじゃないからね。
ナターシャ・ロマノフ: Doctor, we’re facing a potential global catastrophe.
ドクター、私たちは地球破滅の危機に直面しているのよ。
ブルース・バナー博士:Well, those I actively try to avoid.
それ(危機)こそ 俺が積極的に避けていることだよ。
ナターシャ・ロマノフ: This is the Tesseract. It has the potential energy to wipe out the planet.
これが四次元キューブよ。地球を消すことのできるエネルギーを秘めているの。
ブルース・バナー博士:What does Fury want me to do, swallow it?
(S.H.I.E.L.D.長官の)フューリー はおれにどうして欲しいんだい。呑み込めっていうのかい。
ナターシャ・ロマノフ: He wants you to find it. It’s been taken. It emits a gamma signature that’s too weak for us to trace.
彼はそれをあなたに見つけてもらいたい。(何者かに)盗られたのよ。 ガンマ線を放出するんだけど、電磁波が弱くて私たちには追跡できないの。
ナターシャ・ロマノフ: There’s no one that knows gamma radiation like you do. If there was, that’s where I’d be.
あなたよりガンマ線について知っている人はいないわ。もしいたとしたら、私はその人のいる場所にいるけどね。
ブルース・バナー博士:So, Fury isn’t after the monster?
ってことは(S.H.I.E.L.D.長官の)フューリー はモンスターを追っているわけじゃないんだな。
ナターシャ・ロマノフ: Not that he’s told me.
彼が言うには違うわ。
Not that ~は会話でよく使われる表現です。「誰々が~する限りでは」といった意味になります。たとえば、「私が知る限りでは~」の場合、「Not that I know~」となります。
ブルース・バナー博士:And he tells you everything?
でも彼は君に全てを話すかい。
ナターシャ・ロマノフ: Talk to Fury. He needs you on this.
だったら、 フューリー はと話しよ。彼はこの件であなたが必要なの。
ブルース・バナー博士: He needs me in a cage?
俺を檻に入れたいのかい。
ナターシャ・ロマノフ: No one’s going to put you in a…
誰もあなたを檻になんか、、、
ブルース・バナー博士(机を叩きながら): Stop lying to me!
嘘付くのもいい加減にしろ!
ここでナターシャ・ロマノフは驚いてブルース・バナー博士:に銃を向けます。
ブルース・バナー博士: I’m sorry. That was mean. I just wanted to see what you’d do.Why don’t we do this the easy way where you don’t use that and the other guy doesn’t make a mess. Okay? Natasha?
ごめんね。今のはひどかったね。ただ、君がどうするか見てみたかったんだ。簡単な方法でやろうよ、君がそれ(銃)を使わなくても、ほかの連中が散らかさなくてもいいようにさ。いいだろ。ナターシャ。
to make a messは「散らかす」、「めちゃくちゃにする」といったスラングです。
ここでナターシャは家を包囲していた機動隊に話しかけます。
ナターシャ・ロマノフ(トランシーバーで): Stand down. We’re good here.
引き上げて。こっちは大丈夫だから。
ブルース・バナー博士: “Just you and me.”
「あなたと私だけ」って言ってたくせに。
結局ブルース・バナー博士はこの後、アベンジャーズに加わることになります。もともと家が包囲されていたこと知っていたブルース・バナー博士、そして彼を必死で説得しようとするナターシャのやり取りでした。